Takeshi OGAWA
Professor
Information Network Laboratory
情報ネットワーク研究室
教授 小川 猛志

社会を変革する次世代インターネットの実現を目指して

小川研は,あらゆる「ひと」「もの」「情報」を安心・安全・簡単に絆げられる,次世代のインターネットの実現に向けて,他研究室や企業と協力し研究を進めています.

1. 「ひと」と「マシン」が助け合うIoTサービス基盤
街なかや農地,河川などに多数のIoTマシンを設置し,センシング情報をクラウドに集めて高度な情報処理をすることで,様々なIoTサービスが可能となります.そのためには,大量なセンシングデータの回収や,IoTマシンの周辺環境の確認などの遠隔保守を経済的に実現する技術が必須です.小川研は,クラウドがIoTマシンとその近辺を通過するスマートフォン間の接続を仲介し,ひととマシンが協力し合って,安全・低コストな高度IoTサービスを実現するIoTサービス基盤のシステムデザインに取りくんでいます.また,そのために必要な新しい認証技術や,Disruption Tolerant Network,Forward Error Collection, Low Power Wide Area Network,Software Defined Network, Multi-hop networkなどの基礎技術を研究し,IEEE国際会議 WF-IoT2018や,IEEE国際会議 IoTas2018などで発表しています.

2. Block chain
Bitcoin やEthereumなどの電子マネーで注目されているBlock chain技術は,特権のある集中サーバを必要とせずに,多数のノード間での公平な合意形成を実現した,画期的な技術です.インターネット以来の大発明とも呼ばれ,様々な分野への応用が世界中で活発に研究されています.ところが,膨大な計算量が必要,処理性能が低い,などの大きな問題があります.これまで有効な解決方法が見つかっていませんでしたが,それら問題を抜本的に解決できる可能性がある技術を研究しています.またIoTサービスへの応用にも取り組んでいます.研究内容の一部はIEEE国際会議 Block chain 2018などで発表しています.

3. 配信動画の著作権管理技術
20年ほど前,動画ファイルを端末間で直接転送しあうことで,効率よく動画配信を実現するP2P技術が注目されました.動画再生時にユーザ認証を実施しても,画面をキャプチャされると視聴できる権利のないユーザでも視聴できてしまう問題が残り,現在ではほとんど使われなくなりました.小川研では本問題を解決する技術を発明し,現在評価用プロトタイプを開発中です.基本原理はIEEE 国際会議ICDAMT2017 などで発表しBest Paper Awardを頂いています.

研究室の学生には,自らの力で課題を発見・解決し,成果をアピールする力を身につけてもらいたい,と考えています.私からは指示ではなくヒントを出すように心がけており,皆自主的に取り組んでくれています.「楽しく, 無理せず, 助け合って, ベストを尽くす」を目指しています.興味のある方はぜひ小川研にお越し下さい.

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